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Hiroki Tsukuda
Artist, Apartment and Studio, Shibuya, Tokyo
Interviews > Hiroki Tsukuda

佃弘樹 は東京を拠点に活動する現代美術作家だ。
アートが保守的に扱われがちな日本で「アーティスト」という肩書きを職業に生きていくのは並大抵なことではないだろう。
彼のキャリアは2000年代に入った頃、グラフィック・デザイナーとして始動した。当時、溢れる程存在していたグラフィックデザイナーの一人として、彼はだんだんその仕事の形態と自分の望む方向性に違和感を覚えるようになる。ちょうどその頃現在のギャラリスト と出会った彼はまだほぼ未知であったアートの世界に徐々にシフトし、クライアントに制作内容を指示される立場から、自らまだ存在せぬ作品をゼロから作りあげて行く美術家としてのチャレンジの日々が始まった。

彼はペインティング、立体作品、ドローイング、コラージュなど様々な手法での制作活動を続け、それらは今日の東京というライブ感溢れる場所で聞こえてくる情報や、そこら中に繰り広げられている情景にインスパイアされ、解釈され、そしてアート作品となって世に出て行く。

現在ではヨーロッパにも活動の場を広げつつある彼に、現在もそして恐らくこの先も彼のホームベースである東京で会い、アトリエで彼の作品世界に触れることが出来た。

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– 近況を教えてください
最近, Rene Spitzerというデュッセルドルフに住むドイツ人アーティストと「ドレイクの方程式」(この銀河系に存在し、人類とコンタクトをとる可能性のある地球外文明の数を推測する為の方程式)というグループ展をやり、そこで常に新しいことに挑戦し続けている彼の作品を観て、ここ最近の自分の作品は保守的で、まるでお金を得る為だけに作る商品の様に感じ、反省しました。今は、新しい扉を開く為のチャレンジをしつつ、自分の作品の社会に置ける位置や存在する意味合いを深く考え直したりしています。

– 香川県の出身ですが、どういった環境で幼少期を過ごしたのですか。また香川県について佃さんの視点を聞かせてください。

四国という小さな島の中にある香川県は、日本で1番小さな県で、山と海と平地の都市エリアのバランスが良いミニチュアの様なところです。車を運転している時以外は住民はとても穏やかで、郷土料理もとてもおいしいです。中でもうどんという麺料理のおいしさは世界一で、100mおきにうどん屋があります。県民の70%は昼食にうどんを食べますが、うどんは血糖値が高いので、香川県の成人病患者数と交通事故死者数は日本一です。それと、最近では直島などの影響もありアートの盛んな場所になりつつあります。小さな島々に点在する美術館を船で巡る旅は、他のどの国でも体験できないでしょう。
幼少期の僕はそんな豊かな自然に囲まれて毎日テレビゲームに没頭していました。自然の美しさなんてものは大人になって都会で過ごしてみて初めて気付くものですね。それと幼い頃からこの世界ではない、どこか違う世界に行きたいという想いは強くありました。それは、今住んでいる環境が嫌いで飛び出したいってわけではなく、この世界には裏面(もう1つの平行世界)が存在していて、そっち側を覗いてみたいという感覚ですね。なので、風景や建物を見ても自分の中で、あの山には宇宙船の発着場があるとか、あの建物は何かの研究所に違いないとか、そういうことを勝手に空想していましたね。特に印象的だったのは僕が小さい頃に香川に瀬戸大橋という12300mもある巨大な橋が建ったのですが、その橋脚を間近で見た時に、あまりのコンクリートの塊の巨大さに圧倒されたのを覚えています。僕の中では完全に異世界の遺跡でした。なので、小さい頃はそういう落書きをいっぱいしてましたね。山の断面図を描いて、そこの地下にいろんな施設を描いてました。直島の安藤忠雄が設計した 地中美術館に初めて行ったときは、あ、これ小さい頃に自分が描いてたものが完全に具現化されてるって思いましたね。ショックでした。

– また現在の東京での生活はどういったものですか。そして佃さんの東京での典型的な一日はどんな感じですか。

大きい作品を作るときはアトリエに行き、小さい作品を作るときは家から出ない。人恋しくなれば友達と飲みに行き、そうでないときは風呂に浸かって読書し、寝る前に映画を観るかテレビゲームをする。そんな日々です。

-元々グラフィックデザイナーだったという背景がありますが、アートを志すようになったきっかけはどういったものだったのでしょうか。

他人の指示で作品を作ったり修正したりすることに疑問を持ち、それで好きなことを自由にやりたくなってアートをやりはじめました。デザインはまずその作品が存在する意味や価値、目的をクライアントが作って、それを受ける側の人間のことも概ね想像しながら作品を作るのですが、アートはそれを全部自分の中で作り出し、誰にどういう風な心の作用を与えるのかが解らない状態で作品を作ります。僕は何となく後者の方が自分に向いてて、それにチャレンジしたいと思いました。

– 現在に至るまで影響を受けたアーティストは?

画家でいえば、マックス・アーンスト, フランシス・ベーコン, シド・ミード, 空山基, フランク・ニーチェ, ダルク・スクレーバー, 五木田智央 などです。あとは建築や映画や音楽などからも大きな影響を受けていますが、名前を挙げだすときりがないので、またの機会に。

– 近年はベルリン個展を行ったり、またアート・フェアやグループ展に参加したりと日本の外での活動がありますが、東京を拠点に制作するということは佃さんにとって重要なことなのでしょうか。

世界中のいろんな都市に行ったことがありますが、今は東京のスピード感が面白いと感じています。前述した様に僕は田舎で育ちました。インターネットもない時代でしたから、それはもう情報に餓えてました。この本がこのCDが欲しいのにどこにも売ってない!この映画が観たい、このライブに行きたいのに。。。18になって東京に来た時に全てが手に入りました。おそらく今、田舎に住む少年少女はインターネットの恩恵ですべての情報を手に入れることができるでしょう。なので彼らは「餓え」を知らないのです。餓えた状態で栄養を摂取した瞬間の恍惚感を知らないのです。僕はその恍惚感を知っています。なので今でも離れるのが何となく不安なのです。それと東京はおそらく最もアーティストにとって住みにくい場所の1つだと感じています。他の世界中のどの都市と比べても家賃が高い上にアートを理解する人が少ない。アーティストにとってこんな過酷な環境はなかなか無いと思います。最近ではそんな環境でこそアートの存在する意味などを探るのが面白いと感じ始めました。だから今は東京から離れないのかも知れません。と言えばもっともらしいのですが、本当は英語が下手だからです。

– 作品のモチーフやテーマはどのように決める、もしくは決まるのですか。

僕の中での普遍的なテーマは先程も話題に出た、「世界の裏面を覗く」です。そしてモチーフは象徴的に美しいものよく選びます。それは美しい風景であったり、歴史的に美しいとされる彫刻、またはネット上で拾ったセクシーな画像だったりします。それの一部を変形させた時に生まれる違和感、気配、予兆、大きく言えば、そこから異世界に連れ去られる、または異世界が広がっていく感覚。僕の作品はそういった日常と異世界とをつなげる装置として作っているつもりです。そしてその異世界から逆にこっち側を覗くことによって、この現代社会の歪さを気付かせる。そんな作品を作っていきたいと思っています。

– 海外と日本国内で佃さんの作品に対する解釈や受け止め方の決定的な違いはありますか? あるとすればそれはどういった点でしょうか。

日本では日本人ぽくない作品と見られ、海外では日本人ぽい作品と見られるので、獣でも鳥でもないコウモリの様な存在です。

– 今まで行ったことのないところで、死ぬまでに必ず行きたい場所はありますか。あるとすればそれはどこですか?

サハラマラソンですね!この前、テレビで観たのですが、サハラ砂漠を一週間くらいかけて走りきるレースがあるんですよ。速ければいいってもんじゃなく、参加ランナーはそれぞれの覚悟や目標をそのレースに持ち込んでて、赤い砂と真っ青な青空が地平線でパキっと別れた景色の中、ひたすらに走るんですよね。それがものすごく感動的で、完走したランナーは等しく感動で泣き崩れてるんですよ。それが人間として美しいと思いました。僕もいつか絶対に参加したいですね。

– 今年の予定を聞かせてください。

去年、一昨年と海外にいろいろ行ってたので、今年は今まで行ってなかった国内のいろんな町に行ってみたいと考えてます。あとはとにかく作品をレベルアップさせたいですね。

インタビュー&テキスト:渡部明子
翻訳:松岡玲
写真:池田晶紀